排気ガス浄化装置
[ CLEAN MARINE EGCS ]
概要
IMO附属書Ⅵ第14規則において船舶で使用される燃料油の硫黄分濃度が、2015年以降に排出規制海域(ECA)においては0.1%以下に、また2020年にはECAを除く世界中で0.5%以下にするように要求されて
います。
EGCS (Exhaust Gas Cleaning System) はIMO附属書Ⅵ第14規則と同等措置の排気ガス浄化装置として第4規則にて認められた装置となります。
高硫黄分濃度燃料の排気ガスをEGCSで浄化することにより規制値まで硫黄分濃度を下げることが可能と
なります。
CLEAN MARINE社は、EGCSのパイオニアの1社であり専業メーカーとしてオールストリーム型排気ガス浄化装置を世界で初めて実船搭載致しました。
同社はEGCSA(Exhaust Gas Cleaning System Association)創設時メンバーの一員です。
そのCLEAN MARINE社と船舶総合消火防災メーカである当社が提携し、あらゆる船型及び新造船、既存船を問わず対応できるEGCSのご提供をしております。
特徴
・ハイスピードサイクロン(AVC: Advanced Vortex Chamber)
このEGC(Exhaust Gas Cleaning)ユニット最大の特徴です。本機構によって非常に小さい液滴が生成され、ガスと液体の接触面積を大きくすることができるため、高効率で排気ガスの浄化が行えます。充填物を採用しないシステムとなっており、閉塞のリスクが低くなっています。
・ オールストリーム
EGCユニットには、ファンと排気ガス再循環システムが組み込まれています。このファンと排気ガス再循環システムにより、本装置が取り込む排気ガスの量に関わらず、排気ガスが合流するポイントの圧力を周囲環境と
同レベルに保つことができます。
この特性により、排気ガス発生源の背圧を上げることなく、一台のEGCユニットで船上にあるボイラーも含む全ての排気ガス発生源に対応することが可能になりました。ファンで吸引している事により、機器の排気ガス圧力を上げる必要はありません。
・NaOHアシスト方式
定常時は、オープンループで海水のみを使用し運転を行いますが、汽水域やアルカリ度の低い海域を航行すると自動でNaOHの注入が開始され、クローズドループに切替えることなくオープンループのまま運転可能です。また、排水のpHはIMO規則要求を上回っており、US EPA VGPの排出基準もオープンループで満足することが可能です。
・安全な運用のための監視システム
専用ソフトを使用することにより、船上での装置状況を陸上でも確認することができます。