自動/手動 スプリンクラー装置
概要
国土交通省発行の船舶六法により、内航船の特定区画には各種スプリンクラー装置の設置が義務付けられています。
火災発生時には、初期段階で的確な対処ができるかどうかによって、火災による物的/人的被害を大きく左右することになり、本装置は、火災区画に迅速に水を放出する事ができる装置となっています。
- 自動スプリンクラー装置
火災対象区画内に湿式のスプリンクラー装置(ノズル元まで配管内が水で満たされたもの)を設置し、火災を検知して自動で作動するように設計されています。
主に旅客船の居住区に採用されています。 - 手動スプリンクラー装置、加圧水噴霧装置
火災対象区画へ繋がる配管上のバルブ手前まで水で加圧されており、バルブを開く事により、瞬時に対象区画に水を放出する事ができます。
主にRO-RO船の車両甲板に採用されています。
特徴/利点
- 自動スプリンクラー
自動起動となっており乗組員による操作が不要です。
火災が発生している場所を選択しスプリンクラーが自動的に作動するため、火災が発生していない場所には放水される事がなく、放出された水による損害がありません。
スプリンクラー作動時には可視可聴警報を発し、乗組員に火災発生場所を知らせます。
スプリンクラーノズルは居住区域及び業務区域において、それぞれ規定の温度で作動するように設計しています。
例えば、居住区での作動温度は72℃、調理室では98℃など、区画に応じて作動温度が異なります。
ノズルの手前までの配管は水で満たされており、火災時の熱によってノズル内物質(ノズルと蓋を接着している部分)が溶けて蓋が外れる事により、ノズルから水が放出されます。 - 手動スプリンクラー
手動起動となっており、乗組員による操作が必要です。
乗組員が火災を発見した際、対象区画のバルブを手動で開放する事により、初期消火を行います。
実績
現在、約120隻の船舶への納入実績があります。